2分で読めるHRRレポート② ~Dorney3連戦~

2分で読めるHRRレポート② ~Dorney3連戦~

はじめに

イギリスの多くのクラブは7月上旬のHenley Royal Reggataに照準を合わせるため、その前の5,6月にDorney Lake(London五輪コース)で開催されるWallingford Regatta, Metolopolitan Regatta, Marlow Regattaにエントリーします。シートレースとしてクルー選考に使ったり、同じカテゴリ内の他クラブ、大学との実力差を確認したりします。3つの大会とも共通なのは、2km弱のタイムトライアルを午前に実施し、午後にその結果をもとに上からA~ファイナルごとで2㎞の6〜8艇レースを行います。Mファイナルとかまであります。エントリー数多すぎ。

 

艇をウマ置きするのも一苦労

Dorney Lake 

超名門私立高校Eton collegeの私有地で、毎回大会をするごとに莫大なロイヤリティが懐に入る狂ったシステム。London五輪直前に突貫工事で作ったらしい。でもすごくいいコース。各艇やオールのメーカーも多数出店します。基本アクセスはほぼ車で、歩いても行けますが敷地の入り口から艇庫まで3㎞あるので車がお勧めです。トイレが仮設のも含めて常に激混み。常に横風が吹くのでペアやなしフォアはたまにレーン侵害してました。

   

艇庫とコースの様子

    

出店がいっぱい

  

艇庫の二階はカフェです。おしゃれ(小並感)

 

クルー多すぎて桟橋まで30分かかりました。

高校、大学、シニア(社会人)までごっちゃのファイナル

タイムトライアルの結果をもとにカテゴリ関係なく上から各ファイナルに分けられるため、高校生クルーが上位のファイナルで大学やクラブと競い合うこともよくあります。今年の最速高校エイトのタイムはMarlow RegattaでのSt.Paulsの5min42sec (B Final 2位)でした。クルーのエルゴ平均は6分一桁とのこと。3つの大会で5分40秒台の高校生エイトは6クルーあり、改めて英国Rowingの層の厚さを実感。大半が奨学金付きでアメリカの大学に行ってしまうとのこと。筆者も高校生にエイトで20秒差つけられましたが、日本ではできない経験なので逆に楽しかったです。表彰はカテゴリーごとで行われます。

 

Henley Royal Reggata前哨戦

前回のレポでご説明したように、Henley Royal Reggataの運営Stewardsには予選免除クルーを決める権利があります。基本的にこのDorney3連戦の結果を見て「どうせ予選したところで通過するだろうな」という上位の結果を継続的に残したクルーを予選免除する傾向があるため、どこのクラブも必死に同じカテゴリー内の他のクラブよりいい結果を出そうとします。みんなDorneyでの結果をもとにHenley Royal Reggataのクルー数の枠と自分たちのカテゴリー内の順位を照らし合わせて予選通過できそうか予想します。筆者のクラブは当落線上だったため、Henley予選までみんなピリピリしてました。

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