Training Methodology ~US Rowing 陸トレ編~

Training Methodology ~US Rowing 陸トレ編~

2kのパフォーマンスを最大化させる出力とスタミナを得るために

ここでは米国代表が取り入れている陸上トレーニングプログラムの一つを紹介する。主な特色としては大部分をエルゴが占めており、基本的にはSR26以下の低レートでのトレーニングとなる。
また、補強として瞬発系の刺激を入れるリフト(デッドリフト、ルーマニアン)と水泳(もしくはラン)を取り入れており、あくまで「2000mのレースにおいて最大限のパフォーマンスを発揮するための体づくり」という位置づけのものとなる。そのため高レートのメニューはない。

取り組む際にトレーニング効果を最大限に得るためにも以下のルールを厳守しなければならない。

  • 心拍数を常に把握できるようにする
  • (エルゴ)ドラッグファクターはメニューに限らず110~120で設定する
  • (エルゴ)ダンパーはメニューに限らず4~6で設定する
  • 毎回記録を取り、Avgタイムの傾向と自分の弱点を把握する
  • メニューの入れ替えやスキップは絶対に行わない
  • 複数セットの場合、必ず毎セットAvgタイムを上げていく

ドラッグファクターとダンパーの設定に関してはConcept2のエルゴにおいて最も効率よく出力をタイムに反映させることのできる組み合わせとされている。

Embed from Getty Images

トレーニング内容

エルゴ15min*4

SR18-20-18 per5min

rest5min

エルゴ2K*3

SR22-24 per1km

rest 4min

エルゴ3k*2

SR①24 ②26

rest5min

エルゴ15min*4

SR18-20-18 per5min

rest5min

エルゴ

10本MAX

*6 

rest2min

エルゴ500m*5

SR

28-30-32-34-32

rest per5min

柔軟ストレッチ

ヨガ

補強

デッドリフト

10RM

8*4セット

補強

柔軟ストレッチ

ヨガ

補強

水泳もしくはラン

60min

HR150~160

レスト

補強

ルーマニアン

リフト

10RM

8*4セット

補強

水泳もしくはラン

60min

HR150~160

レスト


このメニューは米国の多くの大学で基本メニューとして取り入れられており、基本レースの1か月前から高レートのメニューが組み合わせられるとのこと。トレーニングメニューについては国によって特色があり、例えばニュージーランドは「レースと同じ漕ぎをいかに磨くか」という考え方の元、逆に低レートよりも高レートの単発系メニューが大部分を占める。

日本も今のところB1B2といった低レート系がメインのように思えるが、今後世界の主流が変化するにつれ形を変えていくかもしれない。



引用

・Breaking Muscles ”A 12-Week Training Program To Improve Your Rowing Numbers”

(https://breakingmuscle.com/12-weeks-to-faster-rowing-times/)

ブログに戻る