2分で読めるレースレポート~THE BOAT RACE~

2分で読めるレースレポート~THE BOAT RACE~

はじめに

先週のHoRRに続き2週連続でテムズ川チャンピオンシップコースへ。毎年10万人が川沿いで観戦する、世界最古の対校戦であるオックスフォードとケンブリッジによるTHE BOAT RACEを観戦しました。今回は仕事で訪英された大学時代のボート部の先輩と観戦。熱気あふれるレースはもちろん、文化としてのローイング、ファンゾーンやイベントといったエンタメ要素も大会のブランドにうまく統合されており、まさしくボート競技の大会の理想形でした。とても学びの多い経験となりました。

 

それぞれの青

両校の出場クルーはその名誉をたたえ「BLUE」と呼ばれます。スクールおよびブレードのカラーはオックスフォードは濃紺、ケンブリッジは淡青です。関係者の人たちはそのカラーのローイングブレザーを着て観戦を楽しみます。ローイングブレザーの文化はこの大会が起源です。大会ロゴやカラーもこの二色があしらわれています。

盛り上がるスタート地点のパブ

レーン決めのコイントスに向かうケンブリッジクルー

それぞれのクルーゲート

伝統とエンタメの統合

上の図からわかるように、コースに沿ってファンパークやイベントゾーンが点在しており、数多くの観客が楽しめるように運営されています。途中には地元のパブがBBQスタンドを出店していたり、協会がチャリティの宣伝をしていたりと、地元コミュニティとの連携もとても力強いものでした。大会カラーを看板に使用したりクラシックな外観にしたりと、決してブランドを損なわず、かつ地域に貢献できる大会という点では世界でも屈指のものだと思います。

ハンバーガーおいしかったです。

川沿いのパブのテラスも解放されていました。

命名権という資金調達

命名権を持つGemini(暗号資産取引所の運営会社)は、かつてハーバード大学とケンブリッジ大学で漕いだ米オリンピアン、ウィンクルボス兄弟によって創設されたものです。その前はがん治療のチャリティ団体が命名権を持っていました。THE BOAT RACEは伝統的に命名権を販売し資金を調達しており、寄付金やホスピタリティの利益と合わせて膨大な開催資金を賄っています。両校の校友で構成される大会運営委員会がパートナーシップや運営全般を管理しており、また地元コミュニティへの貢献という側面でボート、オールなどの寄付も行っています。

ホスピタリティは川沿いの艇庫にて開催

 

テムズ仕様艇

よく見るとバウの後ろに波よけがあり、さらにリガーはアウトハンドが当たらないよう下にへりくだる形をしています。このような工夫は面白いですね!

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